【コラム】そもそも、“保育の必要性の認定”って何?認定されないと保育園に申し込めない?
杉並区 保育園申込 保育の必要性の認定について
“保育が必要な状態である”ことを区に認めてもらう手続きのこと
杉並区は待機児童0を実現したとはいえ、まだまだ予断を許さない状況です。
従って、希望すれば誰でも保育園に入れるという訳にはいかず、子どもを保育園に預ける必要があるのかどうか、区が基準を定めて、その基準を満たす家庭に対し、“保育の必要性の認定”をします。
つまり、特にやることないんだったら、3歳までは(※1)子どもの面倒は家庭でみなさい、ということなんですね。
(※1)3歳以上は幼稚園・区立こども園(短時間利用に限る)の申込において、保護者の就労状況の有無は関係ありません。
認定の基準は、就労・介護・看護・求職・妊娠&出産など
認定基準は、就労や介護、介護・看護・求職・妊娠&出産などがあります。
認可保育園の申込には必要、認証・認可外保育園の申込には不要
保育施設利用のご案内(令和2年度)の1ページの「杉並区における保育施設の種類」の表に記載があります。
・認可保育所
・地域型保育事業
・杉並区保育室
・杉並区定期利用保育事業
・家庭福祉員/家庭福祉員グループ
・グループ保育室
・認証保育所
・認可外保育施設
・企業主導型認可外保育施設
“保育の必要性の認定”が認められなくなったら
上記のように、例えば出産後8週間が経過したり、求職期間が3か月より長引いてしまった場合、“保育の必要性の認定”は取り消されてしまいます。
そうなった場合、そもそも認可保育園には申込はできません。
(申込はしても、区の方で取り下げられます。)
また、既に認可保育園に通っている場合は、原則としてすぐに退園となりますので十分ご注意ください。
注意事項
就労
育児休業中の方は復職月から有効
育児休業とはそもそも、育児をするために仕事を休んでいる状態なので、当然、保育が必要な状態とは認められません。
従って、育児休業中に保育園の利用の申込はできますが、保育園の入園が決まったら、入園月中に職場復帰する必要があります。
例)
- 2019年10月に、2020年4月からの保育園の利用を申し込む
- 4月1日入園
- 4月30日までに復職
必ずしもフルタイムである必要はない
「1か月に48時間以上就労することを常態とする」という記述にあるように、“保育の必要性の認定”においては、必ずしも正社員・フルタイムである必要はありません。
ただし、「基準指数」においてはフルタイム勤務の方が有利です。(※2)
(※2)下記「「基準指数」とは別物」の項目を参照
出産後は8週間しか認められない
保育園の申込をしたい子どもが第一子で、出産を予定しているのは第二子、などの場合です。
“育児休業”は1歳になる前日まで認められるので、1年間は大丈夫と思ってしまいがちですが、8週間しか認められません。
それ以降は生まれたばかりの下の子の面倒を見ながら、上の子の面倒を見ることになってしまいます。
(不眠不休になって倒れそうです…。)
求職期間は3か月しか認められない
なかなか思うように就職活動が進まない…。
人生において、そんなことはよくあることだと思いますが、そんな場合でも、90日を経過する日が属する月の末日までしか認められません。
(厳しい…!)
それ以降は子どもの面倒を見ながら就職活動を行うことになってしまいます。
面接の時とかどうするの!?と聞きたくなってしまいますが、ベビーシッターでも利用するしかなさそうです…。
「基準指数」とは別物
“保育の必要性の認定”が受けられた上で、認可保育園の申込に大きく関わってくるのが「基準指数」です。
“保育の必要性の認定”が受けられれば、認可保育園の申込は可能ですが、就労状況や家庭状況がより厳しい方が、「基準指数」は高くなり、優先して保育園に内定します。
例)
Aさんが第一希望に決まらなかった場合、Bさんが第一希望にかきく保育園を希望していても、Aさんの方が基準指数が高いため、Aさんが第二希望のかきく保育園に内定する。
就労時間:週40時間以上 → 基準指数:20
希望保育園:第一希望)あいう保育園 第二希望)かきく保育園【Bさん】
就労時間:週12時間以上 → 基準指数:10
希望保育園:第一希望)かきく保育園
まとめ
認可保育園など、区が申込の窓口になっている保育園は、“保育の必要性の認定”が必要です。
認証保育所など、保育園と直接契約を結ぶ保育園については“保育の必要性の認定”は不要です。
認定にあたっては、お勤めされている方は就労証明書など、介護・看護中の方は診断書など、求職中の方はハローワークカードなど、妊娠・出産の方は母子手帳などで認定の手続きをします。
(詳細は「保育施設利用のご案内」P.2参照)
ややこしくて理解するだけでも大変ですが、保活の一助となれば幸いです。